見逃さない、拡げない、次世代微生物検査を目指して
微生物検査は、患者さんから採取した検体(血液や喀痰など)のなかに、感染症の原因となる菌(起炎菌)がいるかどうかを調べるために検査します。
菌が培地上に作成するコロニーを観察して起炎菌が疑われる時には、その起炎菌の名前を特定する同定検査を行います。次に、どの抗菌薬が効くか薬剤感受性検査を行います。当院では、同定検査から薬剤感受性検査までMALDI-TOF MS(質量分析装置)や全自動遺伝子検査機器を活用することで迅速に臨床へ結果報告することを心掛けています。
我々の活動は、検査だけにはとどまりません。ICT(感染制御チーム)とAST(抗菌薬適正使用支援チーム)などのチーム医療の一員として、検査室を飛び越え活躍しています。病原体や耐性菌の検出状況をいち早く知れる検査技師の特性を活かして、ICTおよびASTでは主体的に情報提供を行い、院内の薬剤耐性(AMR)対策にも尽力しています。